ニットで紡ぐ伝統・技術・未来
1933年の創業以来、名古屋市西区の土地で商いを行う老舗。
肌着製造からスタートし、現在ではアパレルや自動車メーカーをはじめとした生地の製造・販売に加え、オリジナルデザインを自社工場で編み上げたリバーシブルジャガードのニット生地のインターネットでの通販「maffon」は、ハンドメイド好きを中心に人気ブランドに。また、通気性に優れ、軽量で耐久性の良い美濃和紙を使用したオリジナルブランド「Siffon 」では、老舗のニット技術を活かし、和紙のニット生地で新境地に。
閑静な住宅街のマンションの地下と2階にある工場は24時間フル稼働し、日本で有数の機械は丁寧にメンテナンスされ、今日も繊細な生地を編み続けている。
リデザインプロジェクトへの思い
きっかけはプランニングオフィス・ラグーン(有) 浅野様からのお誘いでした。
廃棄されてしまう生地が様々な人の手によって製品として蘇りまた使ってもらえる、とても良い取り組みだと思い、2010年より素材提供企業として参加しています。
弊社で編んでいる生地の中には検査が厳しく、肉眼では分からない僅かな柄のズレでも返品されてしまうものがあります。返品された生地は転売もできず、廃棄となっている現状があり、何とかできないかという想いもありリデザインプロジェクトに参加しています。
毎年、想像を超えるユニークなデザインが出てくるのでとても楽しみにしています。
また、丸安ニットでは、一般のお客様からデザインを募り大賞作品は実際に生地にし、デザイナーにプレゼントするという「マフォン大賞」に取り組んでいます。リデザインプロジェクトとも何かしら一緒にできるかもしれないですね。
持続可能な未来に向けて
丸安ニットでは、不良で返品された生地の一部はリデザインプロジェクトへ無償提供しています。また、生地の品番印字部分は通常カットして廃棄しますが、裏面には印字がなく使えるので、カットせずに販売する、というように生地の廃棄を少しでも減らせるよう取り組んでいます。
また、1933年創業以来、生地デザインをすべて保管しています。これは会社の財産といえ、過去のデザインを参考に新しいデザインに生かすことで、新しい命に紡ぎなおすことができます。今ではマテリアルデザイナーが資料を見せていただけませんかと訪れ、資料の参考にするなど、貴重な資料になっています。
丸安ニットでは、初代社長から3代目社長の間ずっと勤めてくれている従業員がいます。
熟練の技術を持ち、繊細な生地を編む山田工場長は、お客様からの信頼も厚く、丸安ニットにとってなくてはならない存在です。その技術を伝えるべく後進の育成にも力を入れています。
過去を大切にしながら未来へ想いを馳せ、皆で一緒に想いを編んで行くことが持続可能な未来への1歩であると考えます。
会社名:丸安ニット株式会社
〒451-0024愛知県名古屋市西区秩父通1丁目58 丸安ビル
Tel:052-522-2171
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