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世界中の家族に、幸せを願うアクセサリー



自然素材から創り出す一期一会の美しさ


BASEYは、現地パートナーと連携して、食用後の貝や牛の角など、パートナーが住む土地で採れる素材から創り出すパーツを取り入れたアクセサリーや雑貨の企画・制作・販売をしています。名古屋を拠点に発信しているエシカルなアクセサリーブランドです。



共に歩み共に成長する


生産地のパートナーと、命ある自然の素材を活かし、幸せの連鎖を繋げたいという願いを商品に込めて「共に歩み、共に成長する」を心に活動をされています。代表の吉井由美子さんは、独立行政法人国際協力機構JICA中部で3年間勤めた後、2013年にBASEYを立ち上げました。JICAで開発途上国の発展に寄与する中枢的人材を育てる研修に携わりODAの意義を感じると同時に、途上国で今日を生きるのに必死な人たちに仕事を創出する草の根的な国際協力ができないか、と考えるようになりました。「支援ではなく彼らが彼ら自身の力で安定した生活が営める方法を築きながら、対等なビジネスパートナーとして共に成長できる仕事を作ろう。」と、BASEYが始まりました。

「BASEYの活動は支援と思われることがありますが、起業から7年経った現在ではパートナーが作る美しい素材と卓越した技術に支えられ成り立っています。パートナーとして共に成長し、ボランタリィではなくビジネスとして真摯に事業に取り組み、パートナーに継続的に仕事を創出する。そして唯一無二のアクセサリーでお客様に更に輝いていただけるように、デザイン性の高い商品作りを目指しています。」と吉井さんは話します。

少しずつパートナーとの信頼関係を築き、今では3か国と連携してアクセサリーや雑貨を制作し、日本全国の百貨店などで販売しています。



タンザニアの美しい海から届く、エレガントな素材


BASEYの現地パートナーは現在、ルワンダ、ベリーズ、タンザニアにあります。そのうちの一つ、タンザニアから届くシェルを使ったアクセサリー。このシェルを育て研磨加工しているのはムクワンバさんで、モザンピークにほど近いムンゴジという村で1人コツコツと貝の養殖と研磨加工を行っています。ムクワンバさんは、村の新たな産業として研修を受け、貝の養殖を始めました。成果が出るまで数年かかることから一緒に研修を受けた村人は誰も長く続かなかった中、ムクワンバさんだけはただ1人続けました。今ではBASEYとの仕事によって技術が高まり、安定した収入により生活も向上し、村一番の成功者となりました。ムクワンバさんが育てるシェルは、マベ真珠やチャザ貝など、落ち着いた色合いの中に虹色の光沢とゴールドの輝きを持つエレガントなパーツに仕上がり、たくさんの女性たちに選ばれています。



ルワンダの青年たちの人生を変えた牛の角


BASEYが開業当初から取り入れている素材に、東アフリカ・ルワンダで作られている牛の角があります。食用の後、廃棄となった牛の角をアクセサリーパーツに仕上げています。パーツを作るのは、工房の代表であるポールさんを含む5人の職人たち。BASEYのデザイン案に沿って牛の角を研磨加工し、アクセサリー素材として日本に届けられます。ポールさんは、工房の経営や運営など様々な困難を乗り越えながら、自らが経営者となり会社を立ち上げました。支援ではなくビジネスパートナーとしてBASEYが共に歩んできたことで、今では自分たちの工房を建てるほどに成長を遂げています。



小さくも輝く、途上国の現地パートナー


ルワンダの女性たちがイシンギ草とサイザル麻という2種類の植物の繊維を手で編みこみ、美しい模様を織りなすカラフルなルワンダバスケットもBASEYの人気商品です。また、中米カリブ海のベリーズからは、白と黒のコントラストが珍しいウィルクス貝や、優しいピンク色が可愛らしいコンク貝など、職人の手で丁寧に磨きあげられた美しい素材が届きます。それらの素材にBASEYのセンスとアイディアが加わり、魅力的なアクセサリーが生み出されています。



日本の真珠で国内フェアトレードを


日本国内のビジネスパートナーとして、長崎県大村市にある社会福祉法人大村パールハイムさんとの連携が始まり、新たなアクセサリーが生まれています。障がい者の自立と安定を目指す障害者支援施設でもある大村パールハイムは、全国唯一の真珠装身具類の加工を専門とした施設で、高い研磨加工の技術によりBASEYの素材を素敵に輝かせてくれています。

2019年からは、滋賀県の琵琶湖で琵琶真珠を養殖する斎木産業とも連携を始めました。日本で昔から受け継がれてきた国産の淡水真珠は、現在では海外からの低価格の輸入品に圧され減少の一途を辿っています。BASEYは日本が誇る琵琶真珠を守り残すためにその魅力を伝えたいと、斎木産業が育てる琵琶真珠をアクセサリーに取り入れ商品化しました。さらには、真珠養殖を終え廃棄されていた琵琶真珠の母貝であるイケチョウガイにも目を向けて、大村パールハイムにイケチョウガイの研磨加工を依頼し、新たに美しいアクセサリーを開発しました。



点字新聞の再利用で、視覚障がい者の皆さんと共に活動


BASEYはアクセサリーの包装にも細やかで優しさあふれる配慮があります。さわるとデコボコがある真っ白なパッケージは、岐阜県の視覚障がい者福祉施設「作業会(旧 ひまわりの会)」のみなさんが、点字新聞を再利用して作っています。凹凸の点で情報を伝える点字新聞を再利用し、パッケージやカードセットが生み出されています。2015年には、作業会と共に制作した点字封筒カードセット「Join the Dots」が、ソーシャルプロダクツ賞(人や地球にやさしい持続可能な商品やサービスに送られる賞)を受賞しました。1つの商品作りから、立場の弱い方々への理解を広め、かつ素材の再利用をすることで環境配慮に繋がるように、吉井さんは常に考えています。



思いやり溢れるBASEYのアクセサリー


「現地パートナーたちがつくる素材が大好き!」と吉井さん。パートナー達が大好きだからこそ、仕事をしっかりと身につけて彼らの生活が豊かになってほしいと強く願っています。そのため、現地パートナーには時に厳しく叱咤激励しながら、自分自信も共に育ってきたとおっしゃいます。

小さくも輝く途上国の現地パートナーとのご縁を大切に、人やモノとのつながりを丁寧に愛情込めて紡ぎ繋いだ7年間。関わるみんなに家族として寄り添い、尊敬しながら、最高のアクセサリー作りに切磋琢磨し、今を築いてこられました。そんなBASEYのアクセサリーに魅了された女性たちは皆、商品から美しさと共に希望をいただいているのではないでしょうか。


お話をお聞かせくださいました

吉井由美子さん(BASEY代表)

ありがとうございました。これからも応援させていただきます。


 

<製造・販売元>

BASEY

 

取材記事:加古麻理江(FTNN)

動画制作:松井陽介(FTNN)


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