top of page

行き場がないフルーツが「やわらかドライフルーツ」に!



高校生とのコラボ商品「やわらかドライりんご」は国内フェアトレード


フェアトレードや地域貢献・環境活動に熱心な名古屋市内にある愛知県立南陽高等学校Nanyo Company部の高校生の皆さんが商品開発に協力したお菓子「やわらかドライりんご」は、規格外で行き場がないりんごを使用し、CO2などの温室効果ガス排出の埋め合わせをするカーボンオフセットも行っている、環境に配慮された商品です。イベントなどで一生懸命に説明し販売する高校生の姿が印象的で、行き場がない果物が美味しく加工された「やわらかドライりんご」は名古屋でのファンも多い人気商品。そんな「もったいない」果物を原料に、美味しいお菓子を製造しているのは、長野県阿智村にある「南信州菓子工房」です。



日本の伝統的な技と自然素材を活かした半生ドライフルーツ


長野県阿智村がある南信州には、明治時代から続く水分を飛ばし、日持ちをよくする半生菓子の文化・製法が根付いています。南信州の自然豊かな風土で育つリンゴや柿などの果物に、その半生菓子製法を転用し、南信州菓子工房では「半生ドライフルーツ」として製造・販売しています。「半生ドライフルーツ」とは、ドライフルーツでありながら、しっとりとした柔らかさが特徴で、新しい食感のセミドライフルーツです。半生ドライ加工により、果物の味がぎゅっと詰まって、濃厚で爽やかな味わいのお菓子です。2020年に長野県が誇る優れた製造業者を表彰する「NAGANOものづくりエクセレンス2020」に認定され、「半生ドライフルーツ」の技術や取り組みが高く評価されました。



規格外の果物や野菜を美味しく生かしたい!


果物や野菜などの青果は、少しのキズやサイズの違いだけではじかれて、規格外品となってしまいます。農家さんが手間暇かけて育てても、規格外となった青果は、加工用になるか、廃棄となります。そんな規格外の青果でも味は変わらず十分おいしいので、捨てるのはもったいない、なんとかしたいと、木下裕亮さん(代表取締役)は、「半生ドライ加工」の技術を生かして、農家さんが一生懸命育てた果物や野菜に、より一層付加価値を付けて商品化しました。使用される素材は、地元長野県の産品だけではなく、仕入れ先を全国に広げて、規格外のレモンや清見オレンジ、イチゴなど、一年中、様々な果物の半生ドライフルーツが楽しめます。全国の農家さんの「困った」を聞き、「行き場がない果物や野菜を救おう」と買取り、創意工夫を重ね、美味しいお菓子に仕上げました。



有機紅はるかの干しいもスティックとカーボンオフセット


更に、有機栽培で育てられた有機JAS認証の野菜で新商品が開発されました。きっかけは鹿児島産の有機さつまいも・紅はるかとの出会いです。ここにも大きく育ちすぎて規格外となったさつまいもがありました。食べやすいスティックタイプで、しっとり柔らかい「有機紅はるかの干しいもスティック」が生まれました。従来の干しいもとは違った新食感がクセになる美味しさです。さらにこの商品は、カーボンオフセットをしており、ドライフルーツ1袋につき1円を地球温暖化の取組みに役立てています。原料を有機栽培するだけではなく、製造過程においても環境への配慮がされています。



次は農業へのチャレンジを


南信州菓子工房が、次に挑戦しているのは、自社農園での果物づくりです。大分県佐伯市にて、約10ヘクタールの土地にレモンを植える計画です。商品の安定的な供給を可能にし、高齢化が進む日本の農業を支え、環境への配慮も取り入れた農園です。これからの日本の農業を支える一歩となれるよう、レモンを植え育てることから始まる長期的なプロジェクトです。

課題に対し前向きに、新しい視点で発展させた商品づくり、日本の農家さんとの協働、美味しさの飽くなき追求、地域への想い、環境への配慮、日本の農業を支える南信州菓子工房さんのこれからが、ますます楽しみです。



お話をお聞かせくださいました

  木下裕亮さん(代表取締役社長)

  大島 亮さん(取締役)

  杉浦信司さん(営業部 係長)

ありがとうございました。これからも応援させていただきます。


 

<製造・販売元>

南信州菓子工房株式会社

長野県下伊那郡阿智村春日3291番地1

Tel 0265-43-5211

オンラインショップ https://www.driedfruit.co.jp/

やわらかドライりんご http://shigen-saisei.net/2018/0405/270.html



取材記事:加古麻理江(FTNN)

動画制作:松井陽介(FTNN)

Commentaires


bottom of page